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岡山の税理士のウェブログ

間違っている敬語表現!「やられる」

2014-11-30

「佐藤さんが支店長をやられていた当時、お会いしたことがあります」という一文のように、「~をやられる」という敬語的表現をよく見聞きします。

「やる」に尊敬の助動詞「れる」を付けて「やられる」とすることで尊敬語であるように錯覚しますが、実は間違いです。

「やる」は「する」のくだけた表現なので、「やられる」としても、相手への敬意を表すことにはなりません。

「御社では毎日、朝礼をおやりになりますか?」も同様です。

「やる」に尊敬語の「お~になる」を付けた「おやりになる」をあてはめても、文全体がアンバランスになってしっくりきません。

この場合は、「する」の尊敬語「なさる」「される」を使うのが適切です。

「佐藤さんが支店長をなさっていた当時、お会いしたことがあります」「佐藤さんが支店長をされていた当時、お会いしたことがあります」とすると、尊敬語としてきちんとした印象の文章になります。

次の文例も、「御社では毎日、朝礼をなさいますか?」や「御社では毎日、朝礼をされていますか?」にしましょう。

また、「後でおやりください」は「後でなさってください」、「研
修をおやりいただけますか?」は「研修をしていただけますか?」という表現が適切です。

さらに居酒屋で一杯というときも、「一杯やりませんか?」より「一杯お付き合いいただけませんか?」とすればスマートです。

上司や目上の方への一文にも「やられる」を使うのは控えましょう。

「部長は釣りをやられますか?」という一文も「やる」を「する」に置き換え、「釣りをなさいますか?」とする方が好ましい表現になります。

何かをすることを「やる」と言ったり書いたりします。

「やってみよう」「やってみませんか」という表現を日常でもよく使います。

でも、敬語に変換する場合には、できるだけ「する」に置き換えて「なさる」「される」とする方が敬意が感じられ、上品な印象を与えます。

便利な言い回しゆえに気軽に使ってしまう「やる」ですが、少なくとも書き言葉では、「やる」を「する」「なさる」に置き換えることを意識しましょう。




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