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退職時の有給休暇消化に関する対処方法は?

2014-10-31

【Q:会社経営者】

この春から会社を経営しております。

先日、経営者仲間が「退職する社員が残っていた有給休暇を一気に消化して、引継ぎにも支障をきたす状態で困った」とこぼしていました。

有給休暇の取得は社員の権利ではありますが、引継ぎを含め円満に退職してもらうために会社としてできることはあるのでしょうか。

【A:社会保険労務士】

年次有給休暇を取得する権利は従業員にありますが、その取得希望時期が業務に支障がある場合、会社側は時季変更権を行使することができます。

しかし、退職日が決まっている場合には時季変更権の行使は難しいでしょう。

退職時の業務の引継ぎは、社内の人事異動と違って原則として退職日以降はできません。

確実な引継ぎの実施のためには、退職日を変更するとか、引継ぎを優先し退職日に未消化となった有給休暇を買い取って退職金に加算することも検討すべきです。

なお、有給休暇の消化を理由に引継ぎに応じない場合、会社は休日出勤を命じることもできますし、就業規則に退職時の引継ぎが義務である旨を明記しておけば、退職金減額などのペナルティを課すこともできます。

日頃から有給休暇の残日数に注意し、場合によっては計画的な取得の促進を図ることも必要となります。




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