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退職者のノウハウ持ち出しを防ぐ方法は?

2014-07-05

【Q:会社経営者】

企業向けの教育研修会社を経営しています。

講師もほとんど直接雇用で長年、仲間として働いてもらっています。

ただ、中には独立を希望する者がいたり、同業他社から引き抜きがかかることもあるようです。

退職者が出た場合、ノウハウを持ち出しての転職など当社の不利益になるような事態だけは避けたいので、そのような事態が起きないような事前策を教えてください。

【A:社会保険労務士】

同業他社への転職を禁止する制約を、「競業避止義務」といいます。

在職中は労働契約の義務を根拠に、会社の不利益となる競業行為を禁止できます。

しかし、退職後は同業他社に転職や独立開業した場合、営業上の秘密やノウハウの外部流出を防ごうとしても、憲法の職業選択の自由により簡単に禁止することはできません。

退職後の競業避止義務の認定は個々のケースで判断され、従業員の従前の地位や業務の性質、ノウハウなどの要保護性、勤続年数、競業避止義務が課される期間、代償措置の有無などが判断材料となります。

就業規則に競業避止義務の具体的な内容が記載されていることはもちろん、その競業行為禁止の従業員の同意が自由意思に基づくものかまで判断されます。

これらの事前対応が必要でしょう。




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