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身を削って初志貫徹~「北星鉛筆」から学ぶ
2014-06-15
その年もっとも優れた文具に贈られる「日本文具大賞」で、第20 回(2011年)のデザイン部門優秀賞に輝いた『大人の鉛筆』は、北星鉛筆が大人のために作った筆記用具です。
鉛筆の一貫生産を貫いてきた北星鉛筆の歴史は明治までさかのぼります。
屯田兵として北海道に渡った初代が、鉛筆の板を製造販売する杉谷木材を開業したのが1897年(明治30年)。
そこから鉛筆屋を始め、1951年(昭和26年)には東京で北星鉛筆株式会社を設立。
『大人の鉛筆』は北星鉛筆60 周年記念として誕生した文具でした。
「文字を書かなくなった今の時代でも、子どもの頃に慣れ親しんだ鉛筆の書き味を思い出して、もっともっと自分の手で文字を書いてほしい」。
そんな思いを込め、鉛筆屋が鉛筆好きのために作った筆記用具はたちまち鉛筆ファンを魅了し、文具大賞受賞を追い風にして大ヒットを記録しました。
シャープペンシルやボールペンに押され、または少子化のあおりも受け、昔ながらの鉛筆の生産量は右肩下がりですが、それでも北星鉛筆が「鉛筆」にこだわり続ける理由は家訓にあります。
「鉛筆は我が身を削って人の為になる立派な仕事。
利益などは考えず、家業として続けるように」。
杉谷和俊社長は、初代の鉛筆に対する思いを受け継ぎ、鉛筆を家業として継承していく手段を考えていくことが跡継ぎの仕事だと語ります。
『大人の鉛筆』は、北星鉛筆の身を削ったクラフトマンスピリッツから生まれた逸品なのでしょう。
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