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「陳列」ではなく「販売」が命~「角上魚類」から学ぶ
2013-11-03
近年の魚介類の消費量は15年前の7割近くまで減っているそうです。
魚離れが進む中、新潟や関東を中心に22店舗を展開し、売上高250億円に迫る勢いで右肩上がりの成長を続けているのは、巨大鮮魚専門チェーンの『角上魚類』です。
「直販すればスーパーの半値で売れる」という発想から流通の仕組みを見直して「活きの良いものをより安く」というモットーを実践している角上魚類の各店舗には、朝からお客様が押し寄せます。
鮮魚の調達に始まり、商品企画、製造、販売まですべて自社で行なう角上魚類のビジネスの本質は、ファーストリテイリング(ユニクロ)やニトリと同様のSPA(製造小売業)と言えるでしょう。
売り切れば巨利、売り残れば赤字も避けられないハイリスク・ハイリターンな商売の仕方です。
しかも魚は鮮度が重要なので廃棄ロスが出やすい商品。
ところが角上魚類の廃棄率は、なんと0.05%だというから驚きです。
これほど低い廃棄率の理由は、お客様の要望に応えてその場で刺身用や煮付け用などに包丁を入れ、知識豊富なスタッフが調理方法まで丁寧に教える「アドリブ販売」という手法にあるようです。
鮮魚を扱う店の多くは名称と価格を表示して魚を「陳列」しているにとどまりますが、角上魚類はアドリブ販売で調理法から味わいに至るまでの情報をお客様に対面で提供します。
セールストークも「イカいかがですか」ではなく「美味しい塩辛いかがですか」。
鮮魚へのこだわりと徹底した接客販売が、創業37年目を迎えた角上魚類自体の鮮度を保っている秘密なのでしょう。
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