岡山の税理士のウェブログ

年功賃金

2013-10-04

企業の利益水準が10年位の経過で見ると顕著に下降する傾向を示している場合、その典型的原因のひとつに人権費の増加があります。

◆ 人件費の増加原因

このような人件費の増加は、次のように“年功賃金”と“高齢化”が結びついて生じる場合が多いと言えます。

① 処遇制度の基軸として「職能資格制度」が使われ、「資格が上がれば賃金も上がる仕組み」になっている。

② 本来は職務遂行能力が上がれば等級が上がる「職能資格制度」が、運用の甘さで実際には年功的運用になっている。

③ 高齢化が進み、高資格者が増え、したがって総額人件費が増えている。

視点を変えれば、“年功賃金”ではない、“役割別賃金・成果主義賃金・職務別賃金”など、脱年功型の賃金制度が確立されていないからだとも言えます。

◆ 年功賃金脱出のポイント

年功賃金から脱出するポイントは、

① 管理職・非管理職に関わらず、役割・責任を明確にし、業績に応じて給与・賞与を支給する賃金体系とする。

② 成果・業績の評価基準を明確にして、公正性・納得性を重視して運用する。

ことにあり、通常“脱年功賃金”に移行するには10数年の期間が必要となりますのでなるべく早く着手するべきです。



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