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独自の美を追求した茶聖「千利休」から学ぶ

2013-07-19

現在も多くの人がたしなむ茶道は、鎌倉時代に栄西が中国から茶を持ち込んだのが起源と言われています。

室町時代には武士の間で闘茶が流行、さらに村田珠光が喫茶法を研究し茶の湯が生まれました。

珠光が没した翌年の1522年、堺の商家の長男として生まれたのが千利休です。

村田珠光の弟子で「わび茶」の源流を作った武野紹鴎の弟子となったのが18歳。

安土桃山時代に茶道界で非凡な才能を開花させた千利休は、織田信長や豊臣秀吉の絶大なる信頼を得て政治的な影響力も持っていました。

その後、秀吉との関係が悪化し切腹を命じられて世を去りましたが、利休が確立した「わび茶」の世界や数寄屋造り、楽焼といった「利休好み」の美意識は現在も生き続けています。

そんな利休は弟子たちに「人と同じことをなぞるな」と説いていました。

自身が創意工夫を重ね築き上げた茶の湯が、形骸化してしまうことを利休は危惧していたようです。

師を真似るだけではなく新しい試み、自分だけの道を追及する「オリジナリティ」を常に持ち続けることを大切にしていたからこそ、茶道は現在も世界に通じる芸術として生き残っているのかもしれません。

時代を越えて愛される「身分の上下に関係なく互いに心を開いて敬い合う」という利休の教え。

その思いを感じながら、たまには一服の茶を味わう時間も大切にしたいものです。



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