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あえて「マイ・コミュニティ」を限定して大成功!
2021-03-14
ニューヨークのブルックリンにて、レストランを対象に同コミュニティの食品デリバリー業を続けて早15年。
オーナーのナシア・サーサワーは、これまでFAXやEメールを受注手段としてきましたが、手書きの注文書がとにかく読みにくい!そこで2020年の新たなステップとして、注文アプリケーションの導入を手掛けていました。
その矢先、新型コロナウイルスの流行に見舞われます。
70%を占める顧客はレストランであり、その「すべて」が州からの要請を受けて店を閉めてしまいました。
15年という年月をかけて培ってきた顧客ベースが、いとも簡単に数週間内で受注不可能となる事態に追い込まれたのです。
「最初はパニックになんてならなかったよ。2週間程度でレストランも再開するだろうって思ってたからね。それが・・・要請が解除される兆しがまったくない。今、何かしなきゃヤバい、あとが無いって考えたのが60日を過ぎたときだった」とナシア。
世界的に失業者があふれ、目の前でも次々に店舗オーナーが店をたたみ始める中で「何を継続できるか」「何を即座に方向転換すべきか」の選択に迫られ、考えた末の答えは「顧客を飲食店から家庭(ウイルス感染を恐れ自宅にこもっている人々)に変えること」でした。
年初めに手掛けていた注文アプリの導入に目的変換を施し、それが4月に完了すると「JetFast(ジェットファースト)」はブルックリン地区の各家庭に不可欠な食品を運ぶビジネスの再スタートを切りました。
食品配達サービスの盲点は、多くがデリバリーに3日を要すること。
ナシアの強みは、同日もしくは翌日配達。
すでに手中にあるテリトリ内で、パンデミックにより発生した需要の増加を見落とさず、素早い身のこなしで方向転換をしたことが彼のビジネスを救いました。
個々から世界への発信が簡単となった昨今、あえて「マイ・コミュニティ」を限定したサービスに特化するナシアには、実は世界を対象とするより強く広大な可能性が待っているのかもしれません。
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