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即身成仏、済生利民(さいせいりみん)「空海」から学ぶ
2013-03-08
高野山金剛峯寺を開き真言宗の祖として日本に密教を広め、今も「弘法大師」の名で親しまれる空海は、774年に讃岐国(香川県)多度郡の郡司の家に生まれました。
幼少の頃より利発だった空海は、周囲の期待を背に17歳で中央官吏の養成機関であった大学に入学します。
入学後も常に優秀な成績を維持して、一族の中では最高位の官吏になれそうな頃、空海は大学で学ぶことに疑問を感じるようになります。
周囲にいる貴族の子弟たちが出世を約束され遊びほうける中、空海はどれだけ努力しても出世は下級官吏止まり。
世の中の不正を正し、人々を幸せにする地位には立てないと悟った空海は、人間や宇宙の真理について自分なりに探求しようと退学し、四国各地での過酷な山林修行に身を投じます。
そして迷いの中で密教に出会った空海は、その奥義を求めて遣唐使に参加します。
当初20年だった滞在期間ですが、超人的な努力と能力の高さでわずか1年数ヶ月で密教のすべてを身につけて帰国。
その後は加持祈祷によって国家安泰を実現し仏教界の新旗手となります。
真言を唱えることで現世利益をもたらすという空海の教えは世に広まりました。
文化、芸術、医学、人心掌握にも長けていた空海。
「人間の中に仏は存在し(即身成仏)、あらゆる人々を救済する(済生利民)」。
空海は生の肯定にあふれた多才な哲学家でした。
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