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法人のデメリットについて
2012-11-20
前回のウェブログで、法人のメリットについて書きましたが、一応法人のデメリットについても取り上げておきます。
一応と書いたのは、個人的にはデメリットはあまりないと思うからです。
ケースバイケースですが、法人のデメリットは一般的に以下のようなものが考えられます。
①法人住民税の均等割
個人事業が赤字の場合は、その事業に関して、所得税、住民税所得割、事業税が課税されることはありません。
しかし、法人の場合は、赤字であっても法人住民税均等割が最低7万円以上課税されます。
②交際費
個人事業では、事業遂行上必要であれば、上限なく全額必要経費となります。
法人の場合は、(資本金1億円以下の法人で)支出交際費(上限600万円)の90%しか損金になりません。
③損益通算
個人事業の場合、事業が赤字であれば他の給与所得や不動産所得と損益通算できますが、法人の場合、法人の赤字は個人の給与や不動産所得等と損益通算することはできません。
④その他
設立費用や定期的に役員の登記費用等がかかる、事務・経理が複雑になるなどが考えられます。
場合によっては他のデメリットが発生する場合もありますが、上記のようなデメリットは、考えようによっては大きなデメリットではないと思います。
例えば、②について個人事業では、明確に事業遂行上必要な交際費しか経費となりませんが、法人では、明らかに私用なものでない限り、実務上広く交際費として取り扱われているように思います。
また、④についても手間やコストは法人としての信用を得るためのものと考えれば大きなデメリットとはならないのではないでしょうか。
個人事業と法人の選択は、事業の規模や形態等で総合的に考えていかないといけませんね。
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