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岡山の税理士のウェブログ

「せいわ箸店」から学ぶ

2012-10-28

時代的には衰退産業でも、その中でしっかりと根を張って生き残っている会社もあります。

たとえば福井県小浜市は、若狭塗の塗り箸で日本一のシェアを誇りますが、箸の需要自体は縮小傾向でしょう。

今から12年ほど前、約20軒あった小浜の箸屋は軒並み低迷していたそうです。ところが、たった1軒だけ年間3億円を売り上げていた箸屋がありました。

若狭塗箸専門店『せいわ箸店』です。

その繁盛ぶりは「全国繁盛店14店舗」のひとつに選ばれたほどで、今でも大変賑わっています。

民芸風の建物に広い駐車場を備えたせいわ箸店は、トイレ休憩を兼ねた観光バスの立ち寄りポイント。

館内では若狭塗の実演教室を行っており、お客様にはお土産として箸を無料で1膳配っています。

トイレを提供した上にタダで箸をあげたのでは、お客様は事足りて肝心の箸が売れなくなりそうなものですが、逆にこの店では飛ぶように箸が売れているのだとか。

せいわ箸店は、本来生活必需品の箸に付加価値を付けて「アイデア商品」に仕立て上げたのです。

指のツボを刺激する形にしてボケ防止をうたった「健康箸」。

佐賀県唐津市高島・宝当神社のお札入り「宝くじ当選箸」。

お客様が鈴なりになるように鈴なり瓢箪(ひょうたん)の柄が入った「商売繁盛箸」。

夫婦円満の秘訣を書いたしおり入りの「夫婦円満箸」。

中でも鉛筆と同じ六角形の子ども用「六角知能箸」は、鉛筆と箸の両方の握り方を練習できる箸としてメディアで話題となり、大ヒットしました。

「商い」とは「飽きない」だと言われます。

お客様を飽きさせない工夫こそ商売繁盛の秘訣というわけです。




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