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「過労死ライン」について教えてください
2017-04-28
【Q:経営者】
従業員20名の食品会社を経営しています。
当社は創業以来、残業はほぼゼロで操業を続けており、幸いなことに仕事が原因で心身の健康を崩す従業員も出たことがありません。
しかし、この春に長女が就職した会社がかなりの激務で、帰宅が深夜になることもあるようです。
自社の経営にも役立てたく、いわゆる「過労死ライン」と呼ばれる過労死の基準となる時間数など、過労死を取り巻く最近の状況について教えてください。
【A:社会保険労務士】
過労死ラインとは、厚労省通達で示された健康障害リスクが高まるとする時間外労働時間を指す言葉です。
これは労災認定における労働と過労死との因果関係の判定基準となっています。
心筋梗塞や脳出血等の過労死の場合、発症前1カ月に概ね100時間、または2~6カ月にわたり1カ月当たり概ね80時間超の残業があった場合、「業務と発症との関連性が強い」としています。
また認定基準は「月45時間を超え、残業時間が長くなるほど業務と発症の関連性が徐々に強まる」とも規定しています。
「過労死等防止対策白書」によると、2015年度の過労死による労災認定は96人、過労自死(未遂含む)では93人でした。
この数字をゼロにしていきたいですね。
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