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意味を勘違いしやすい慣用句に要注意!
2017-02-09
間違えたまま使っていることに気付く機会を与えてくれるのが、文化庁が実施している「国語に関する世論調査」です。
そこで今回は、いくつかの慣用句の本来の意味について改めて確認してみましょう。「世の中には奇特な人がいるものだ」というときの「奇特」。
文字の印象から「奇妙で珍しいこと」という意味と思い込んでいませんか?
「奇特」の本来の意味は「言行や心掛けが優れていて、褒めるに値する様」です。
「彼は奇特な人ですね」は変わり者という意味ではなく、感心な行いをする優れた人という意味です。
こうした感覚的な思い込みをしていた期間が長いほど、本来の意味に気付いたときにきまりが悪いものです。
自分が理解している意味と本来の意味が違うのでは?と疑問に感じた時点で、すぐに辞書で調べる習慣を身に付けましょう。
「彼のスピーチは心の琴線に触れる内容でした」というときの「琴線に触れる」。
これは、物事に感動・共鳴しやすい心の奥深くにある感情を「琴の糸」に例えた言葉です。
じわじわ、しみじみと心に響く様を表し、近い意味合いの言葉としては「心に染み入る」「感じ入る」が挙げられます。
良いものに触れ、感銘を受ける状態を表すときに用いますが、相手の怒りを買ってしまうという反対の意味でとらえている人も多いので気を付けましょう。
相手の言動で不愉快になる気持ちを表す言葉には「気に障る」「気分を害する」「角が立つ」などが挙げられます。
その他の慣用句に「愛嬌を振りまく」「そうは問屋が卸さない」などもあります。
「愛嬌」は、その人の身に備わっていて、言動や顔つきに自然と現れる親しみやすいかわいらしさのこと。
対して「愛想」は、人に良い感じを与えるために示す態度や動作のこと。
「振りまく」に呼応するのは「愛想」ではなく「愛嬌」です。
また問屋(とんや)とは、卸売商のこと。
卸売りを専門にするのが問屋ですから「そうは問屋が卸さない」という例えが生まれました。
そう考えると「そうは問屋が許さない」は間違いと分かりますね。
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