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岡山の税理士のウェブログ

怒りに振り回されて生きるか、それとも協調を学ぶか

2016-11-16

【タイトル】:スピリットベアにふれた島

【著者】:ベン・マイケルセン

親から虐待され、怒りを抱えた15歳の少年コールは同級生に暴力をふるい、重傷を負わせてしまう。

周囲の協力で立ち直りの機会が与えられ、アラスカの島で1人きりで1年を過ごすことになった。

ところが島に到着して間もなく「スピリットベア」と呼ばれるシロクマを怒りにまかせて攻撃すると、逆に反撃されて命を奪われそうになる。

この出来事をきっかけにコールは自分の中の怒りに少しずつ向き合い始める。

少年の心の再生を描いた物語。

怒りをむき出しにして、他人を怖がらせながら生きてきたコールは死の淵に立って初めて命が美しく、かけがえのないものであることを実感します。

コールがスピリットベアと闘い、傷つき、生きようとする場面は壮絶で、本書の山場の1つです。

心の動きも丹念に描写されていて引き付けられました。

コールは死に近づいたからこそ再生に向かうことができたのかもしれません。

怒りに振り回されて生きるか、それとも協調を学んで人と協力しながら生きるかは自分で選ぶことができる、という著者の力強いメッセージを感じました。



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