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安易な「大丈夫」を使わない思いやり
2016-07-16
相手を励まそうとして使う「大丈夫」。
でも、根拠や確証もなく安易に使わないほうがよい場合もあります。
例えば、病気で治療や入院を余儀なくされている人やその家族に対して、「自分も同じような状況だったけれど今は回復している。だからきっと大丈夫!」。
このように結果的に良くなったという自分の例を引き合いに出して相手を気遣ったとしても、病状や回復の可能性は人によってさまざまです。
自分のケースが相手にそのまま当てはまるとは限りません。
体の疾患や健康に関することは個人差があるうえにデリケートな問題です。
自分の成功事例を挙げたところで相手にとっては、迷惑や余計なお世話になるかもしれません。
メールに限らず電話などでも、こうした事例を一方的に語ることは、相手への慰めにはならないでしょう。
安易で根拠のない「大丈夫」という励ましの言葉より、そっとしておくことも思いやりではないでしょうか。
経験談や成功事例は、相手から聞かれもしないのに自ら語り始めるものではないと思います。
「言っても仕方ないことだけど」という前置きで始まる過去の失敗やトラブルの蒸し返し、「今さら言うのもなんだけど」「もう終わったことだけど」なども同様です。
こういうフレーズを使う人は、済んだことを蒸し返して文句を言ったり、批判をしたい場合が多いようです。
問題が発生したときに「いいから」「大丈夫だから」と流しておいて、後で蒸し返す姿は反感を買うだけです。
「知らないと思うけど」と確認もせずに始まる断定、「言っても無駄だと思うけど」「ご存じないでしょうが」といった言い回しも同様です。
否定で始めるのではなく「○○についてご存じですか?」と事前に尋ねるか、「すでにご存じかもしれませんが」と知っているかもしれないという前提で話を進めましょう。
相手を最初から見下したもの言いでは、信頼や協力を得ることは難しいです。
「ない」から始めるのではなく「ある」から始める言い回しを意識したいですね。
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