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「人たらし」に学ぶ共感力

2016-07-22

司馬遼太郎著『新史太閤記』に豊臣秀吉のことを「人たらし」と呼ぶ箇所があります。

漢字で書くと「人誑し」。

「誑し」とは人をだましたり欺いたりすることで、「女たらし」「男たらし」などと使われて悪いイメージの言葉ですが、「人たらし」の場合はちょっと違います。

人を喜ばせるのが得意で、人の懐に入るのが上手い人を「人たらし」といい、むしろほめ言葉といってもいいでしょう。

人には自分を認めてもらいたいという願望があるようです。

「あなたの言う通りよ」と共感されて嫌な気持ちになる人はおそらくいません。

周囲から「人たらし」と思われている人たちは、こうした「共感力」が高いのだろうと思います。

一般的に男性より女性のほうが共感力が高いとされるのは、男女の脳の違いによるものだとか。

男性型の脳はひとつのことに集中する専門性に長けている反面、相手の表情を読んだり気持ちを察したりするのが苦手。

一方、女性型の脳は、相手の表情を読んだり気持ちを察したり、想像したり思いをめぐらせたりが得意なようです。

つまり女性型の脳はもともと共感が得意なので、女性のほうがコミュニケーション上手だとされるのでしょう。

とはいえ、男性でも人の気持ちを察するのが上手な人はいます。

逆に、すべての女性がコミュニケーションに長けているわけでもありません。

やはり人付き合いが上手な人は総じて共感力が高いのだと思います。

さて、人付き合いが苦手というみなさん。

自分は共感力が低いんだと嘆くことはありません。

共感力は訓練で高められます。

「会話がかみ合わない」「気持ちがすれ違う」。

そんなときは相手の動作をまねてみましょう。

相手が飲み物を飲んだら自分も飲む。

ゆっくり話す人には自分もゆっくり話してテンポを合わせる。

相手の態度や動作に同調するとお互いの間に共感が生まれ、ギクシャクした空気が和むことが多いようです。

共感力とは相手の心に向き合うことでもあります。

なにより大事なのは「自分から向き合おう」とする気持ち。

商売も家庭も自分から向き合うことで次の扉が開きます。




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