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誰もがする「ずる」とはどうやって起きるのか
2016-06-23
【書籍タイトル】:ずる 嘘とごまかしの行動経済学
【著者】:ダン・アリエリー(米デューク大学教授)
誰でも多かれ少なかれしてしまうのが「ずる」。
行動経済学の研究者である著者は、本書の中で数々の実験を紹介しながらその仕組みを解き明かそうとしています。
著者によると、不正行為は少数の悪人たちのものだけではなく、多くの人がちょっとだけずるをすることで起きることのほうが多いとのこと。
私たちは自分の金銭的動機にどれほど目を曇らされているかを自覚する必要があり、不正の芽を摘むには「一見無害に思われる最初の不正行為」を阻止することが重要だとか。
また面白いことに利他的な目的で人がずるを働くこともあるそうです。
実験の説明が多く若干の読みにくさもありますが、「ずる」を客観的に考えるきっかけになる一冊。
たまたま他人の「ずる」にどう対処しようか考えていたところ本書を見付けました。
「ずる」を責めるだけで思考が停止していたわけですが、著者の主張を読んでみると、「ずる」を誘発するそれなりの状況があることに気付きます。
防止策もいくつか提示されていますので、他人の「ずる」に怒りを感じたら一読するといいかもしれません。
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