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国税の期限延長・納税猶予・軽減など災害により被害を受けた場合

2016-05-16

◆ 災害により被害を受けた場合の国税の手続

このたびの熊本県・大分県を震源とする大地震により被害を受けられた皆様に心よりお見舞い申し上げます。

災害により被害を受けた方には、国税について、次のような申告・納付の救済措置があるので概略をまとめてみます。

◆ 1.申告・納付の期限の延長

災害により申告・納付を期限内にできない場合には、その理由のやんだ日から2か月以内の範囲でその期限が延長されます。

(地域指定)国税庁長官が告示した地域の方は、その告示の期日までに申告・納付などをすればよいことになります。

(個別指定)所轄の税務署に申告・納付などの期限の延長を申請し、その承認を受けることになります。

◆ 2.予定納税の減額・源泉徴収の徴収猶予

所得税の予定納税や給与所得者の源泉徴収の段階でも、税の減額又は徴収猶予を受けることができます(相続税・贈与税及び酒税等についても、免除の取扱いあり)。

◆ 3.納税猶予(所轄の税務署に申請)

災害により財産に相当の損失を受けたときは、納税猶予を受けることができます。

①損失を受けた日に納期限未到来の国税(災害のやんだ日から2か月以内に申請)

・損失を受けた日以後1年以内に納付すべき国税

→(猶予期限)納期限から1年以内

・所得税の予定納税、法人税・消費税中間申告

→(猶予期限)確定申告書の提出期限

②既に納期限の到来している国税

・一時に納付することができない国税

→(猶予期限)原則として1年以内

◆ 4.確定申告による税額の軽減

災害により住宅や家財などに損害を受けた場合は、確定申告を行うことで所得税法の雑損控除又は災害減免法の適用を受けることができます。

・所得税法(雑損控除)

次のうち多い金額を所得控除。

①損害金額-所得金額の1/10

②損害金額のうちの災害関連支出の金額-5万円

・災害減免法

損害を受けた年の所得金額が1千万円以下の方は、所得に応じて税額の全額・1/2・1/4が軽減されます。



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