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「うまい指示」と「まずい指示」

2016-05-26

子どもの頃は親に学生時代は先生に、「分かったか?」と聞かれ、「分かりました」と答えながら本当は何も分かっていなかったことはありませんか。

会社では上司と部下の間で同じことが起こっているかもしれません。

この場合、上司の指示が部下にちゃんと伝わっているかどうか、まずはそこから考えてみる必要がありそうです。

例えば「定期的に顧客をフォローするように」という指示は「うまい指示」とは言えません。

なぜなら「定期的」や「顧客フォロー」の内容があいまいだからです。

「定期的」とは週に一度なのか1カ月に一度なのか。

何をすれば「顧客フォロー」なのか。

そこを部下に言わなければ指示の意図が伝わらず、上司としても「やった」「やらない」を評価できません。

評価できない指示は「まずい指示」の典型かもしれません。

「先月に注文をしてくれた客先には週に一度、顔を出して、使い方で分からないことはないかを直接確認しておくように」。

こうした具体的な指示なら部下は自分のやるべきことをイメージできます。

上司と部下との間で「定期的」や「顧客フォロー」の認識がずれることもありません。

指示に対する行動を評価することもできるでしょう。

「うまい指示」の条件は、第一に相手が指示の内容を具体的にイメージできること。

具体的にイメージできないと実際の行動が伴わず、口先だけの「分かりました」になりがちです。

次に、評価できる指示であること。

「売り上げアップ」は一見評価できそうですが、どの程度が「売り上げアップ」なのかが不明瞭です。

その点、いわゆる数値目標なら結果は一目瞭然で評価も可能になります。

具体的で評価可能な「うまい指示」には、最低でも「いつまでに、何を、どうするか」が必要でしょう。

「顧客と信頼関係を築いてこい」のひと言で信頼関係を築いてくる部下は優秀ですが、ごく少数だと思ったほうがいいかもしれません。

言葉だけ投げかけても部下に行動を促すことは困難です。

具体的なイメージができるからこそ、人は行動に移すことができるのではないでしょうか。



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