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国際交流の先駆者「新渡戸稲造」から学ぶ
2016-05-11
「願はくはわれ太平洋の橋とならん」との理想を掲げ、世界的ベストセラー『武士道』を著した新渡戸稲造は1862年、現在の岩手県盛岡市に生まれました。
15歳で札幌農学校に進学、その後に東京大学に入るも授業内容に満足がいかず退学します。
そしてアメリカに私費留学して欧米各地で農政学などを幅広く学びました。
アメリカ人女性と国際結婚して帰国し、札幌農学校教授に就任。
同時に私立中学の校長や貧しくて学校に行けない子どもたちを教育する遠友夜学校を設立するなど、熱心に教育に取り組みました。
その後、台湾総督府技師として台湾に製糖業を興し、京都帝国大学教授、第一高等学校長などを歴任、東京女子大学設立時には初代学長となり女子教育にも情熱を注ぎました。
幅広い知識と経験、キリスト教に裏打ちされた博愛と平等を大切にする人柄は多くの人の信望を集めました。
1920年には国際連盟事務次長に就任し、世界平和を祈願して奔走します。
稲造が国際連盟で作った知的協力委員会にはキュリー夫人も参加して現在のユネスコへとつながっています。
「万人に教育の機会を」という理念で作られ遠友夜学校に掲げられた稲造の揮毫(きごう)「With malice toward none, With charity for all(何人にも悪意を抱かず、すべての人に慈愛をもって)」は、稲造が尊敬したリンカーンの言葉です。
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