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「二重敬語」に要注意!

2016-04-27

敬語を重ねて使うことを「二重敬語」といいます。

例えば「会議で部長がおっしゃられた件ですが」の「おっしゃられた」は二重敬語です。

「言う」の尊敬語は「言われる」と「おっしゃる」の二通りあります。

このどちらかを使えばよいのですが、「言う」の尊敬語である「おっしゃる」に、さらに尊敬語の「れる」を付けて「おっしゃられる」とすれば二重敬語です。

「来る」の尊敬語は「お越しになる」ですが、「お越しになられる」は二重敬語で尊敬語の「れる」が不要です。

「お亡くなりになられました」も二重敬語です。

「死ぬ」を婉曲に表現した「亡くなる」の尊敬語は「お亡くなりになる」または「亡くなられる」です。

「お亡くなりになられました」はそれらを混同した表現なのです。

話し言葉の場合、本来は不要の「なられる」を使いがちですが、二重敬語となるので注意が必要です。

話し言葉でも書き言葉でも「会長がお亡くなりになりました」「会長が亡くなられました」のように使うのが適切です。

不要の「~られる」を付けないように気を付け ましょう。

「具体的におっしゃっていただかないと、なぜお辞めになられるのか分かりません」という文中の二重敬語もお分かりですね。

「お辞めになられるのか」が二重敬語です。

この場合は「具体的におっしゃっていただかないと、なぜお辞めになるのか分かりません」とすればすっきりします。

一方で日常的に使われることが増えて定着した二重敬語もあります。

「行く」の謙譲語は「うかがう」ですが、さらに謙譲語を重ねた「おうかがいいたします」は定着した二重敬語です。

「来る」の尊敬語「お見えになる」や「食べる」の尊敬語「お召し上がりになる」も同様です。

二重敬語として指摘されている言葉遣いも次第に定着していくものがあるかもしれません。

しかし、すでに敬語化している言葉にさらに敬語を付け加えても相手への敬意が高まるわけではないので、敬語を過剰に使っていないか日頃から注意したいですね。



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