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しなやかで強い組織をつくるための原理とは
2016-02-26
【書籍タイトル】:チームの力 構造構成主義による“新”組織論
【著者】:西條剛央(早稲田大学大学院客員准教授)
東日本大震災後、「ふんばろう東日本支援プロジェクト」というボランティアの仕組みを作り、日本最大級のボランティアチームに育てた著者が実効性の高い組織をつくるための原理や考え方を、具体例を交えながら紹介しています。
著者は大人数が参加する「小魚の群れ」として機動的な支援を実現しますが、本書はその活動を支えた「構造構成主義」という理論についての解説書でもあります。
「なぜ組織は不合理な失敗をするのか、なぜリーダーには高い人格が必要なのか、価値観の対立はなぜ起きて、どう対処すればいいのか」などについて、著者は理論に基づき、明快に解答を提示しています。
興味深い一冊です。
著者はボランティアチームの運営にあたり、「すべて人間は肯定されたいと願っている」という「人間の原理」に基づくルールを作ったそうです。
ボランティアだからこそ感謝が必要とも明言し、「肯定」と「感謝」は営利組織の運営にも有効と示唆しています。
情と理のバランスをとって組織を運営し、役割を終えた組織を発展的に解消させた著者の手腕はお見事です。
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