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上級専門職等の給与制度

2016-01-22

役割・成果責任に基づく処遇制度を導入し、役職者を「マネジメント職群」と「上級専門職・上級技能職群」に区分して制度設計を行なう場合で、後者の「上級専門職・技能職群」の給与制度について、設計のあり方を述べます。

◆ 上級専門・技能職群の給与制度設計

「マネジメント職群」の成果責任が組織目標の達成にあるのに対して、上級専門職・技能職群の役割は、個人のパフォーマンスによって組織目標の達成に貢献することにあります。

そこで、そのモチベーションを高めるため、例えば下に示したような制度を設計、適用します。

①専門レベルに応じて設定した等級別基準本給

②等級別業績給(組織目標の達成に貢献した成果の評価に基づいて決定する給与)。

習熟を考慮して「積上げ方式」を採用、各等級内で、成績の高さに応じて昇号、または降号する。

等級内の高い昇給ゾーンになるほど、成績の高さ(低さ)による昇号のメリハリを利かせ、全対象者の昇給額の平均がゼロとなるように成果給テーブルを設計、適用する。

【上級専門職・技能職の給与制度(例)】

・基準本給
金額設定:専門等級・1~5等級別範囲給テーブル
支給基準:専門レベルの高さ(困難度等)に応じてテーブル適用

・業績給
金額設定:範囲給テーブルの設定、ゾーン(高・中・低)
支給基準:業績の高さ(目標達成度等)とゾーンの位置に応じて昇号。テーブル適用(注)

(注)業績給テーブルの昇号基準(例)

ゾーン:高
業績の高さ:C(-4)B-(-2)B+(0)A(+1)S(+2)

ゾーン:中
業績の高さ:C(-3)B-(-2)B+(+1)A(+2)S(+3)

ゾーン:低
業績の高さ:C(-2)B-(-1)B+(+2)A(+3)S(+4)

◆ この給与制度の効果と留意点

業績の改善による本給のベースアップを行なわなければ平均昇給額(平均昇号数)はゼロとなり、「基準基本給+平均業績給」の平均値は変わらないので、総額人件費管理が容易となりますが、評価基準の整備・運用における公正性・納得性確保を通じて、趣旨徹底に留意しましょう。



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