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「パス・ザ・バトン」から学ぶ
2012-10-05
モノの価値には色々な尺度があり、「思い出」はひとつの付加価値です。
だからこそ他人には「ガラクタ」でも自分には「宝物」なのでしょう。
しかし「思い出」は本来とても個人的なものです。
ところが、その「思い出」をウリに人気を呼んでいるのが、東京・原宿の表参道ヒルズにある『パス・ザ・バトン』。
いわゆるリサイクルショップです。
人気の秘密はユニークな販売法。
店内に並ぶ商品にはすべて「札」が付いていて、そこには商品を持ち込んだ人の顔写真とプロフィールのほか、商品にまつわるエピソードも合わせて紹介されています。
「社会人になって初のお給料で買ったプラダのバッグ。
大事な商談には必ずこのバッグを持って行きました」「家族で愛用していた思い出のボードゲームです。
大切に使ってください」。
こうしたエピソードを添えることで、その商品が単なる「中古品」ではなく持ち主の「愛用品」だったという「ストーリー」を生みだし、お客様はそのストーリーに共感するのだそうです。
「大切に使わせていただきます」と商品を買っていく人が多いのは、商売における共感がいかに重要かを示しています。
また、商品が売れた場合、売り上げの一部を寄付としてチャリティーに回すこともできます。
それは「社会貢献」というストーリーへの共感でしょう。
モノの価値を決めるのはお客様。商品にまつわる「ストーリー」はお客様の共感を呼ぶひとつの価値になり得るというわけです。
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