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『ElizaJ』から学ぶ
2015-08-01
野外イベントには不可欠で必ず設置されているものと言えば・・・、そう、仮設トイレ。
なくてはならないものでありながら、誰もが持つそのイメージと言えば「臭い」「汚い」「狭い」の不評3拍子ですよね。
アメリカでは、仮設トイレを「ポータブル・レストルーム」と呼びますが、お国は変われど持たれるイメージはまったく同様。
特に女性の場合では、「できれば使いたくない!」と我慢をしてしまったり、子どもを連れているときは止むを得ず息を止めて扉を開ける・・・という経験は誰しもあることでしょう。
そんなイメージのポータブル・レストルームからアイデアを掴み、起業に成功をした女性がマサチューセッツ州在住のエリザ・J・ケンドルです。
質の良い仮設トイレを目指し、使用時に人々が最も欲する清潔さに焦点を当てると1997年に『ElizaJ』を設立しました。
「女性がたじろがなくて済むトイレ」をモットーに、とにかく清潔な一室を造り上げ、個性を高めるためにも生花を飾り、ちょっと高級なハンドソープ、ローション、芳香剤、質の良いトイレットペーパー類をセンス良く並べました。
同ビジネスを進める上での知識、またマーケティングの拡大に一役買ったのは、それまでの彼女自身の経験にありました。
観光地としても有名なケープコッド域にてイベントプランナーとして活躍してきたエリザは、結婚式や披露宴を多数手がけていましたし、その他各イベントを通してパーティー用具、ケータリング、ホテル、交通機関(リムジン、タクシーを含む)などの業者とも常に関わりをもって来ました。
お客のニーズを理解し、それまでに築いたコネクションを活かしたことにより、「清潔な仮設トイレ」の出前注文は後を絶たない状況に発展したのです。
その後、同ビジネスのニッチな領域として主に結婚式を選択した背景には、野外で催す傾向が増大していること、人生のビッグイベントに清潔なトイレは不可欠なこと、そしてそこにお金をかけることをいとわないお客をターゲットとすることが挙げられます。
「仮設トイレが汚いのは仕方ない」という諦めを、ちょっとした発想の転換でビジネスに結びつけたエリザ。
日常を異なる角度から見据えることができたからこそ、そこに潜んでいる光るヒントに気付けたのかもしれませんね!
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